JACET全国大会(1)

JACET初日。語彙研究に関するシンポジウムと、授業実践に関する研究発表を聞きました。
語彙のほうは、先月の山口での研修会以来、語彙レベル測定のことが気になっているので、その問題を考える上でいろいろなヒントを得ることができました。分析ツールをウェブ上から探して、一度整理してみたいと思います。
大学での授業実践に関するテーマは、去年の大会あたりから意識して聞くようにしています。後期の授業を考える上で、シャドーイングの取り入れ方、中高での学習内容とどう関連付けていくか、などなど、多くのヒントを得たように思います。
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その研修会で紹介した語彙指導のアクティビティの一つ。
http://tom.edisc.jp/ml/index.htm
10年以上前から構想はあるのだけど、いつまでたっても未完のまま。
電子辞書の例文検索や英英の定義からスタートするジャンプの連鎖。
(例えば、http://tom.edisc.jp/yamaguchi/reibun.htm
最近、表示されるフレーズや例文の全ての語にリンクがかかり、ジャンプが可能になった新しい英辞郎
http://www.alc.co.jp/
これらも「連想をたどる辞書」の一つの形だと思います。
「連想」について、最近の引用から。

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

この本の中で、梅田氏と茂木氏が記憶について語っているところからの引用。

茂木:「連想記憶」、つまり、あるものを思い出すときにそこから連想して別のものまで思い出すということがありますよね。クエスチョン&アンサー方式に空白部分の穴埋めをして正解を出すというタイプの記憶力ではなくて、チェーン・リアクション的に、ネットワーク的に記憶を展開していく能力がこれから大事になっていくと思うんです。連想力です。
(中略)
その記憶のダイナミクスには、何に関心を払っているのかという志向性が重要な役割を果たしていて・・・。
梅田:志向性がすべての始まりなんだ。
(『フューチャリスト宣言』p.107)