英教史: 第210回月例研究会(広島)

昨日は午後から日本英語教育史学会の月例研究会。九州からお二人の発表がありました。

1) 上原義徳(広島大学大学院教育学研究科・研究生)
「沖縄の英語教育史研究: 明治期から戦後復帰までの普通中等学校の英語科教育課程の変遷を中心に」

2) 隈 慶秀(福岡県立明善高等学校
明治31年の第五高等学校における尋常中学校協議会議事録(3): 五高入試英語成績の概況報告について」

沖縄の英語教育の発表では、「戦中戦後の資料の焼失」に関する質疑応答の中で、戦後に焼かれたものは「進駐軍の指示」なのか「自主的に」なのかといった議論があり、とても興味深い指摘だと思いました。
五高の入試や尋常中学校協議会に関する発表では、当時の入試問題や協議会の実際が資料によって示され、現代に通じる問題意識に感銘を覚えました。明治期に英語教育を語るときに交わされた「テクニカル・ターム」についても(例えば「熟語」は今で言うコロケーション、というフロアからの指摘がありました)、その用法に習熟しなくてはならないなと思いました。
広島で例会を開くようになって5度目の春。トータルで6回目の開催となります。事務局の仲間たちや、地元の重鎮の先生方に支えられて、今回も充実の会となりました。
恒例のライオンでの懇親会や、その続きも、盛り上がりましたね。皆さんに感謝です。