小野圭次郎の訳書

  • パートリッヂ(大瀬甚太郎・小野圭次郎 訳)(1915)『新教育の理論及び実際』東京成美堂

(日本の古本屋より、あじさい堂書店で3,150円)

パートリッジ氏によるスタンレー・ホール博士の学説紹介の書。各科教授法の「外国語」の項に、いろいろと参考になる点があります。
(引用)「凡そ外国語を学ぶには最初は内容の興味という点に重きを置いて、迅速に通読して大意を取るべきである。始めから言語其の物の研究を詳しくするのは宜しくない」(p.336)
「言語は永久の所得となり、絶えず利用せられるやうになるまで教へなければならぬ。言語学習の目的は人生を豊富にするのであって、言語其の物を知り其の形式を学ぶ為めでない」(p.337)

★このところ、大学における外国語教育で身につけることのできる「教養」とは何だろう、ということを考えています。外国語を操るスキルはもちろんですが、もう一歩踏み込めないかな、と試行錯誤の日々です。