2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

本に関することばの英和辞典

写真は、小河次吉著『英和圖書及圖書館語彙』丙午出版社, 1927年。金沢工業高等学校の図書館員である著者が、図書館や出版など、本に関する述語を集め、解説や訳語をまとめた英和辞典。本を愛する人の地道な作業が結実した書だ。 ふだん何気なく目にしている…

広島例会から1週間

日本英語教育史学会9月例会が終わって1週間。2004年春の例会から数えて8回目、広島での開催は恒例となったが、今回は初めての会場。例によって心配性はいろいろと神経を使ったが、杞憂に終わる。多くの参加者を得、なごやかな雰囲気の中、充実の研究発表が…

ロングマンス第参リードル独案内

写真は、蒲生 俊(訳)『ロングマンス第参リードル独案内』戸田秀直、明治21年11月(第6版、明治26年8月)。この書を著した蒲生氏は、ロングマンの第1〜3巻の独案内、4巻の直訳、ほかにウィルソン第1・2巻の独案内、ナショナル第4巻の直訳をてがけた人…

一人も好きで

久し振りに東京へ出掛け、2日間を調査と資料収集に費やした。 訪れた大学図書館では、事前に閲覧希望を出しておいた書物の保管の丁寧さに感動した。また、かつてそこで教鞭を取った宮田幸一氏の著作や旧蔵書を手にする機会に恵まれた。 宮田氏の言語への深…

国語世論調査

文化庁の国語世論調査の結果がネットやテレビで報じられている。こういう話題に接すると、それが「今どきの若者は・・・」という論調になっていないか心配になる。 http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009090401000636.html 調査対象となる慣用的な表現は、…

独案内のフレーズ感覚

独案内は「英語の各単語に訓を施して、返り点によって語順を示す訓点本」(森岡健二『欧文訓読の研究』1999)と言い表されることがある。各語に訳語を付し、訳す順を表す数字が与えられているのだ。 写真の独案内は、藤澤平司訳『ニューナショナルリードル第…