英教史:月報224号

日本英語教育史学会の月報224号を発行し、ウェブ配信と郵送を終えました(表紙ページはこちら)。

今回のEditor's Boxです。

広島に生まれてヒロシマを知らない人が多いように、長崎の人が皆ナガサキを知っているとは限らないだろう。ましてやフェートン号だ。その土地へ行けば、英学200年の何かが分かるのだろうか。そんな思いで長崎を再訪した▼大会初日の朝5時半。鳴り響く教会の鐘の音は、この街を強く印象付けてくれた。そして午後からの大会シンポジウム。聴衆をひきつける濃い内容と鮮やかなプレゼンの連続。衝撃を受けた私は、翌日発表するパワーポイント資料の手直しを明け方まで続けた▼三日目、武藤文庫の書庫に圧倒され、長崎歴史文化博物館では眼前の『諳厄利亜語林大成草稿』に溜息をつく▼その地に立つことは、確かに、何かを変えてくれる。それを強く感じた長崎大会だった。現地の実行委員の皆様に深謝▼書物の傍にいつも絵のある、絵のような長崎の街。いつかまた訪ねてみたいと思う▼次回は東京で。(HB)