若き洋学者

藤森成吉『若き洋学者』が届く。三瀬周三の伝記小説。
英学の源流に、こうした蘭学を修めた若い人々のエネルギーがある。学ぶ人たちの話を読むのは楽しい。鶴見俊輔高野長英』や、森 銑三『おらんだ正月』もパラパラとめくってみる。
このパラパラ読み、ななめ読みと積読の中間ぐらいの程度に、まあ目を走らせる。ちょっと興味がある箇所に出くわすと、少しだけ目を留める。こんな読み方ばかりではマズイなあ、と思いつつ。
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出講先の英語科教育法も残りあと2回。今期は伊村元道先生の『日本の英語教育200年』を指定参考書に、だいたいその章立ての順で話題提供をしたり、ディスカッションをしたり。集めた古い資料をわずか3名の受講生の前で「見て、見て」とはしゃぐ僕の姿を想像してみてください。
今週の話題には英語雑誌も含まれているので、前にEditor's Boxにも書いた広島文理大の『英語教育』(第1巻 1〜10号)と、一昨年に大阪の先輩から台風見舞い(?)で頂戴した東京文理大の『英語の研究と教授』(第6巻 1〜12号)を持って行こうと思います。

 
藤井啓一『日本英語雑誌史』などで調べてみても、どうやら雑誌名に『英語教育』を用いたのは広島文理大が最初のよう。東京文理大の雑誌はやがて『英語教育』と名を変え、今の大修館に引き継がれていく。
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And You Know You Should Be Glad が届いたので、若き英学徒は久しぶりのボブグリーンに浸っています。悲しいけど、読んでいます。