集中講義終了 / 総立ちのオヤジたち

古巣での集中講義。金、土、月と、大学院の講義を5コマずつ。学会発表を何本もこなしたような疲労感が漂うけれど、ライフワークを連続して語れる場を持てるのは嬉しかった。たとえ聴衆が一人でも。
前期のテーマは「基本語」。3日間を、選定、提示、学習というテーマで括り、Vocabulary Control Movement の話を散りばめながら、コーパス、教科書、必修語、辞書、メンタルレキシコン、コロケーション、定義など、基本語にまつわる自分の思いを言葉にし続けた3日間だった。
DTRやACDなど、指導法を勝手に案出しては、その可能性を院生と共に探ってみる。音読至上主義の彼と、とにかく頭の中の蓄積を増やさなくちゃ、という合意形成をしながら、議論を進める。
キツかったけれど、得るものの多い3日間だった。

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【英学徒の隠れ家日記より】

我が家のリビングに据えられたS社のAという液晶テレビ、普段はスーパー戦隊とウルトラ戦士の活躍の場となっている。久し振りに独占が叶った今宵は、受信料だけは払い続けているBSにチャンネルを合わせる。
24年ぶりに再結成なった、女性デュオのコンサート。去年の秋の番組の再放送。テレビAが、やっと私の出番とばかり、いい画像と音声を提供してくれる。
少し前に、かぼちゃパイの美味しい(らしい)喫茶店と同じ名前の彼女等の再結成を祝い、デビュー当時のCDを2枚手に入れた。今回のコンサートを見て、彼女たちの「今」のCDも聴きたくなった。
コンサートでは、ソロ歴の長いO嬢がステージ捌きに余裕を見せていたが、彼女の独特の声は、より透明度の高いパートナーの存在が不可欠かも、と思った。
彼女らの一貫した距離感というか、よそよそしさは、歌を聴きたい僕たちを安心させてくれる。そういう勝負の仕方でいい。
アンコールでOLの応援歌を歌う彼女ら。テレビに映る総立ちの聴衆が、みんなオヤジだったからなおさら嬉しい。
待っていたのは、僕たちなんだな、きっと。