2008-01-01から1年間の記事一覧

英教史214回月例研究会 / 汗をかくタンブラー

先日の日曜は、日本英語教育史学会の第214回月例研究会。 http://hiset.jp/monthly0807.htm 「日本の英語教育200年」企画の第6回。我々「教授法グループ」は、訳読とオーラルを行き来してきた流れを捉えようとした。土壇場でなんとかストーリーを描けたよう…

教授法って

教授法の歴史を行きつ戻りつしている。アマゾンのマーケットプレイスから次の本が届く。 伊藤嘉一『英語教授法のすべて』大修館書店, 1984. これは持っていなかったのよね、と先日慌てて注文をしたら、すぐに届いた。 ナナメ読みをしながら思う。大文字のMet…

形から入るということ

【英学徒の隠れ家日記より】 ここのところ、携帯電話の調子が悪い。今の機種に変えてからもう4年近くになるし、「第2世代」とやらはサービスが終了するそうなので、そろそろ3Gへの移行を考えている。 選択肢となる携帯の機種は多すぎるし、機能を比較し…

英教史:月報221号

日本英語教育史学会の月報221号を発行し、会員への配信、発送を終えた。(ウェブサイト上の表紙ページはここ) ◆◆◆ 先週開かれた、学生たちのバレーボール大会に、教員チームを組んで出場した。練習ではうまくレシーブできても、実際に相手のサーブを受ける…

公開講座終了

「明治期の英語教科書 ― 庄原英学校とナショナル・リーダー」と題する公開講座。チラシはここ。 庄原英学校で用いられたとされる「スペリングブック」と「ナショナルリーダー」について、CALL教室の視聴覚機器を使いながらの90分。熱心な市民の皆さんを前に…

前田VS上原

【英学徒の隠れ家日記より】 久し振りに市民球場へ。今年で見納めとなるあの場所へ、シーズン中に一度は足を運びたい、と思っていた。 午前中は雨。昼頃には上っていたようで、ちょっと外へ出てみると、球場の照明が点いているのが遠くに見えた。試合開始ま…

正則ナショナル第三リードル独案内

庄原出身の森 修一による訳著書。明治23年に出た第5版(初版は明治20年だが、当初は2巻に分かれていた。入手したのは合本版)。昨日古書店から届いた。手にした同書は3点目となる。 「独案内」とは独習書のこと。英語教科書中の全ての英文について、各英単…

英教史:第213回月例研究会 / ペリーとハリス

日本英語教育史学会の第213回月例研究会に参加。このところコンスタントに20名を超える参加者があって、昨日も盛況だった。 最初の発表では宮田幸一『教壇の英文法』がテーマ。やがて活字になるので、詳細は省く。ただ一つ、何年か前に「宮田のこの本は初版…

ソーンダイク基本英語単語

竹原常太『ソーンダイク基本英語単語』大修館書店, 1934(第13版 1935)を入手。写真の左が今回のもの。右は戦後になって再出版された版(1950 / 第21版 1962)。 基本語の確立を目指した竹原が、ソーンダイクの1万語に、入試の重要語を加えて編んだ単語集…

The Standard English Readers

ついに現物を手にしました。竹原常太の The Standard English Readers 1巻と2巻。 土曜日に Erik さんから「日本の古本屋に出てるよ」と連絡をもらい、即注文。貴重な情報提供にいつも感謝感激です! それで今日届いた2冊。これまで手元の復刻版をもとに…

ゴールドフィンガーを支えるオロナイン

【英学徒の隠れ家日記より】月に一度、右中指の腹をテカテカさせながら、紙を折る。今回はいつもの5倍の枚数。さすがのゴールドフィンガーもお疲れの様子。写真のオロナインは指に塗るためではない。折り目の仕上げに、折った紙10部程度をまとめて圧縮する…

英教史:月報220号

日本英語教育史学会の月報220号を発行した。(表紙ページは、ここ) 今回のEditor's Boxです。 EDITOR'S BOX 月報220号の「記念号」をお届けします▼新しい体制がスタートしたことをお伝えする今号は切りの良い号数であったことと、個人的に私は「2」が好き…

先月の東京出張で

前回の英語教育史例会の翌日、久し振りに神保町を歩いた。 三省堂から明治大学へ向う交差点の角に、洋書を扱う小さな古書店があって、そこの店先のワゴンがなかなか良いのです。 ハロルド、イー、パーマ『英語の六週間』英語教授研究所, 1929. Gaston, Charl…

今年度総会が終って

2週連続で、週末は学会の今年度総会(&研究例会)でした。 日本英語教育史学会が5月18日の日曜日。 http://hiset.jp/monthly0805.htm 日本英学史学会中国・四国支部が5月24日の土曜日。 http://tom.edisc.jp/eigaku/program58.htm どちらも神経を使うこと…

英教史:月報219号

日本英語教育史学会の月報219号を発行(表紙ページはここ)。大型連休はいいのだけど、郵便のスケジュールが影響を受けるので、発信元はちょっとツライ。僕がメールをこよなく愛する理由はここにもある。 今月の英語教育史学会は、総会と例会。もりだくさん…

英学史:ニューズレターNo.54

日本英学史学会中国・四国支部のニューズレターNo.54を発行。僕が事務局を担当するようになってから20号めの記念号。 支部発足は1977年だが、学会内外への広報活動は、さまざまな形をとっていた模様。広島支部と呼ばれていた時代に、第1号のニュースレターが…

歯磨きするノート

【英学徒の隠れ家日記より】 大型の連休が既に始まっている人もあるようだが、こちらは暦通り。休日もパソコンのキーボードを叩く日々を送っている。この時期は新学期の動きを軌道に乗せるための作業と、前年度の報告書やら、学会準備やら、なんやらかんやら…

英教史211回例会 / uma

20日の日曜日、日本英語教育史学会の第211回月例研究会に参加しました。2本の発表と続く質疑応答はいつもながら刺激的なものでした。 「戦後」という言葉は、どこに居るかによって異なるのですね。よく聞くと当たり前のようなことですが、「眼からウロコ」…

LE PRETRE ET SES DISCIPLES

倉田百三『出家とその弟子』のフランス語訳 LE PRETRE ET SES DISCIPLES(1932)が届いた。序文はロマン・ロラン(Romain Rolland)。 欧亜(ユーラシア)芸術界の最も見事な典型の一つで、これには西洋精神と極東精神とが互いに結びついてよく調和している…

歴史を科学することと、科学を歴史すること / 藤木の桜

「歴史を科学する」という言い方がある。ここの「科学する」というのは、科学的な手法で研究する、あるいは科学的な見方でものを考える、といったところか。歴史研究を科学的に進めることは、これまで以上に考えていきたいこと。 「○○を歴史する」という言い…

意味の無い独案内

【英学徒の隠れ家日記より】英学史研究者の一人として、聞き捨てならぬタイトルだ。意味の無い独案内だとお? 「意味が無い」という言葉を聞くと、悲しくなる。こんなことをしても意味が無い、と言う人がいる。その人は「意味が無い」というレッテルを貼るこ…

夜桜

【英学史の隠れ家日記より】 藤木の桜。英学校址の壮大なライトアップ。 ちょっと足を伸ばして、上野公園の夜桜も見てきました。 一年で一番良い季節です。 □ riverson 2008/04/08 23:54 見事な桜ですね。「上野公園」の文字を見て、東京に来ていらっしゃる…

英教史:月報218号

日本英語教育史学会の月報218号を発行した。(表紙ページは、ここ) 今回のEditor's Boxです。(読み終わった後の桜もお楽しみください。) EDITOR'S BOX 広島例会が終ると、あっという間に春がやってきます。桜の花はもちろんですが、その木々の下に集まる…

ネットで英学史

このところ、各地の様々な方々から情報提供を頂いたり、私のサイトやブログを紹介して頂いたりすることが増えました。有難いことです。お陰様で少しずつ、前に進んでいます。 「広島県の英学史」情報検索サイトの更新はあまり進んでいませんが、これから毎日…

英教史: ウェブサイト新URL

日本英語教育史学会のウェブサイトが新しくなった。 http://hiset.jp/ 新ロゴはriverson氏の作。この道のエキスパートだ。 広島理事会での決定に沿って独自ドメインを取得し、新サーバへのデータ移行を行っている。「新しくなった」と書いたが、ウェブサイト…

英教史: 第210回月例研究会(広島)

昨日は午後から日本英語教育史学会の月例研究会。九州からお二人の発表がありました。1) 上原義徳(広島大学大学院教育学研究科・研究生) 「沖縄の英語教育史研究: 明治期から戦後復帰までの普通中等学校の英語科教育課程の変遷を中心に」2) 隈 慶秀(福岡…

ブログは大変、の続き

前に、ブログは大変、ということを書いて、そのときはせっかく書いたのに消えてしまった記事のことを取り上げて、今度また書きます、で止まっていたのです。そのときに書こうとしていたのは、次のようなことでした。新しい学習指導要領案の中学校外国語の目…

またまた国会図書館

【英学徒の隠れ家日記より】東京へ資料渉猟の旅。国会図書館へ入るときは「ただいま」って気分。今回も狙ったキーワードから連鎖的に、多くの必要情報を得ることができました。 『出版ニュース』2008年1月上中(旬)合併号に、「対談・IT時代の国立国会図書…

馬込訪問

昨日は横浜開港記念館の閲覧室で調査。ここは横浜の歴史とかかわる英学史関連書籍や新聞・雑誌が充実している上、英学史学会の初代会長・豊田實博士の名を冠した文庫に学会の蔵書が寄託されていることもあって、私たちの研究分野について得られる情報はとて…

講座終了

英語を担当する同僚とともに取り組んだ講座が無事に終了しました。 http://www.pu-hiroshima.ac.jp/~umamoto/koza02.pdf 最終日、自分の担当でもあり、終った途端にホッと力の抜ける思いでした。庄原の生んだ倉田百三の『出家とその弟子』。グレン・ショーに…